「よるめざめたとき 
はぢめての世界をみた
ふしぎな生生とした国が
四方八方に一ぱいにみえた
みえたとおもえた
それは私が
子供になっていたからだった」


「自分一人が幸福になることを念ったり、
自分の家のものが幸福になるのを念ったり、
自分の国が幸福になるのを念ったりするような、
たとえばそんな小さな念いではなく、
全世界、全宇宙、さらにもっともっときりのないものの
幸福をこそ念いたい」


昨日やったか、新聞に茂田井武という人のことが載っていました。
戦中・戦後に活躍した童画家の人。
載っていた絵が何となく好きで調べてみたら発見した言葉。
虫取りや縁日や駄菓子屋や学校や、小さい頃の風景を糧に普通の生活を描き続けた人。
いわさきちひろもそうやけど、小さいもののごく普通の生活を描く人が好きやな。
見た人が自分の小さい頃や今のありきたりの生活を愛しく大事に思うような。
そういう気持ちはその瞬間だけのものかもしれないけど、小さいものを大事に思う人や思う瞬間が世の中に増えるってことは、すごく幸せなことやと思う。
絵とか音楽とかスポーツとかささいな言葉や態度とか、みんな色んな形で世の中に幸せを振りまいてるなあ。
それもまた幸せやな。