昨日TVで、米良美一さんがヨイトマケの唄を歌われていました。
名曲だというこの歌を今まで耳にする機会が無く、初めて聴いたのが昨日でした。
言葉も無い。



子どもに対する母親の無償の愛情は底が知れない。
そうでない親もいるけれど、私は親に対してその「底の知れなさ」を感じている
ので、聴いてたら自分の母親が浮かんできてぽろぽろと涙がこぼれてしまった。
別に親はこの仕事をしていた訳ではないのだけれど。



うちの母親は昔から、私に自分の考えを押し付けたことが驚くほど皆無。
「元々の気質素質をただただ邪魔しない様にしてた」らしく。
道徳的にしてはいけない事や危ない事は制限されたけど、そうでない限り
私が本当にしたい事はいつでもさせてくれた。
その為に尽力してくれた。
母親は自分の親にそうしてもらえなかったから。母親の両親はまっとうな愛情を
かけられる人達ではなかったので上手く親子関係を築けなくて、
今もほぼ絶縁状態。



母親は、普通の親がどうやって子どもに愛情をかけるのか知らなくて、
ただ自分がされて嫌だったことはすまいと心がけて私を育ててくれた。
精神的に不安定な人だったので子どもの頃は私もしんどかったけど、自分が大人になるにつれて、母親はどんなに大変やったやろと頭が下がる思い。
私がいつか子どもを育てる事があったら、困った時には「親はどうしてたっけ?」
と思えるけど、母親には悪い見本しかなかったから。
自分がされた様に人に接するのは簡単やけど、された事の無い事をするのは
大変。どうしたら良いか分からへん。
「虐待は繰り返す」って言うのも、親の行動をそれしか知らへんくて、自分のされた
事をするのが一番簡単やから。
母親の母親も、自分の親から似たような事をされていたそう。
うちは虐待とかじゃなくて、愛情のかけ方とか精神的な問題やけど。
母親も本当は自分のされた様に私に接するのが一番簡単やったはず。
でもそれをせずに一つずつ手探りで私を育てていくのは凄い大変で不安やった
やろうなと思う。




とかそういう事を考えて、ヨイトマケの唄にぽろぽろしてしまった。